Mac

Raspberry PiへUbuntuをインストールする

 

天体撮影システムの制御用コンピュータとしてRaspberry Piを使うため、Raspberry PiへUbuntuをインストールします。Raspberry Piは、現在入手しやすいRaspberry Pi 4又はRaspberry Pi5の4GB以上を対象とします。

まずは、Raspberry Piで使用する32GB以上のmicroSDカードへUbuntuをインストールするため、Raspberry Piの次のWebページhttps://www.raspberrypi.com/software/から、macOS用のRaspberry Pi Imagerをダウンロードして、Macへインストールしてください。インストールしたら、Macへ接続されているカードリーダ・ライタにmiscroSDを挿入し、Raspberry Pi Imagerを起動します。

天体撮影システムの例

これから、Macを使った天体撮影用のINDIシステムを構築していきますが、想定している機材構成の例は下図のとおりとなります。数の構成は、自宅ではなく遠征して撮影することも想定し、PCはMacBookシリーズとしていますが、自宅で撮影する場合はMac miniやMac Studio等デスクトップPCでも問題ありません。

撮影機材は、INDIシステムがサポートしているものであれば、赤道儀でも経緯儀のどちらでも使えます。また、天体望遠鏡は基本的には1本で、フォーカサーやカメラも1台の構成を前提すとるアプリが多いですが、KStasや弊社で開発リリースしているParsecDeepSkyは、下図のようにカメラ2台構成で、2台同時撮影することができます。

Macで深宇宙天体を撮影するアプリを作った動機

現在の深宇宙天体撮影は、CMOSカメラの使用が一般的になっており、赤道儀やフォーカサー、フィルターホイールを含めてコンピュータで一括制御して撮影することが標準的になっている。Windows PCであれば、ASCOMというデバイスとアプリを仲介するシステムがあり、ASCOMに対応したアプリがあります。Windowsは独自のAPIであるため、Windowsの機能を生かしたアプリが作られていると思います。(Windowsの天体撮影アプリを使ったことがないので断定できません。)

一方、macOSには、ASCOMに対応するシステムとしてINDIがあり、INDIに対応したアプリとしてオープンソースのKStarsやCCDCielなどがあります。しかしながら、オープンソースのアプリはmacOSの低レベルAPIがLinuxとほぼ同じであることから、ソースコードレベルで同じに作られ、UIはQtなどが使われmacOS標準とは違うものとなり、macOSアプリとはしては一体感が損なわれ、またmacOS及びApple社の提供する様々なAPIが使われずもったいないと感じていた。